道教の神々
主に霊符にかかわりの深い神々を集めてみました。
霊符を書くときに思い浮かべると良かもしれません。 各神々にゆかりのある日には、各廟で祭が行われ、参拝する人の線香と金紙の
煙が耐えません。(祭祀日は旧暦です)
祭祀日 |
名称 |
|
1月1日 |
元始天尊 |
三清の1人、元始天尊の誕生日 |
1月9日 |
玉皇上帝 |
民間道教の最高神、 玉皇上帝の誕生日 |
1月13日 |
関帝聖君 |
三国志の関羽のこと。この日、関帝が神になったという。 |
2月2日 |
福徳正神 |
土地公の名で知られている土地神の誕生日 |
2月15日 |
太上老君 |
三清の1人、太上老君の誕生日 |
2月15日 |
九天玄女 |
古代の創造神「じょか」こと九天玄女の誕生日。 |
5月13日 |
城隍 |
城隍の誕生日。大祭が行われる |
6月24日 |
関帝聖君 |
財神である三国志の関羽の誕生日。 |
6月24日 |
五雷元帥 |
雷帝の部下である五雷元帥こと雷公の誕生日。 |
8月3日 |
姜牙 |
太公望こと姜牙の誕生日 |
8月15日 |
月下老人 |
縁結びの神様、月下老人の誕生日 |
9月15日 |
女 女咼 |
人面蛇身の創造神、女 女咼娘娘の誕生日 |
10月12日 |
齋天大聖 |
孫悟空こと齋天大聖が仏の身分になった日 |
10月17日 |
紫微星君 |
紫微斗占術の紫微星君の誕生日 |
10月18日 |
地母娘娘 |
后土神、地母娘娘の誕生日 |
三清(さんちん)
最高神である上合虚道君応号元始天尊、右に霊宝天尊、左に道徳天尊 (太上老君)を配した3神のことである。護符の「勅令」の上に書くレ点(三清点)は
この3神をあらわす。 三清境に住み、玉清には元始天尊が、上清には霊宝天尊が、太清には
太上老君がそれぞれ宮殿を構えていると言われている。
6世紀以降、それまで最高神として扱われていた道家の創始者・太上老君を 三身一体の一部として組み入れ、元始天尊をリーダーとして道教の最高神として
祭られるようになった。 元始天尊 三清の中央に位置する神。三清界の玉京(玉清)という場所に
住むという。上合虚道君応号元始天尊 玉清元始天尊、玉清とも呼ぶ。
道と万物 の創造神であると言われ、道士の信仰が熱い。
霊宝天尊 別名太上道君。三清界の上清境に住むので上清、上清天尊とも
呼ばれる。 太上老君 別名道徳天尊。三清の1人で道家の創始者。三清境の太清に
宮殿を構えることから太清とも呼ばれる。
玉皇上帝(ぎょくこうじょうてい)
民間道教の最高神で、別名天公、上帝、天帝など。もとは光厳妙楽国の
慈悲深い王子で、善行を行い、道の修行を積み、死後神となった、と
言われている。
三界公(さんかいこう)
人間の美男子と龍王の3人の娘との間に生まれた「天官、地官、水官」という 異母兄弟神である。
長男の天官は天官賜福大帝と呼ばれる福を授ける神、
次男の地官は地官赦罪大帝と呼ばれる罪を許す神、
三男の水官は水官解厄大帝と呼ばれる災難除けの神である。
長男の天官 は特に人気が高く、「天官賜福」と書かれた木製の符を招福アイテム
として家に掛けることも多い。
城隍(じょうこう)
もとは天災や戦乱の時、都市と住民を守るという冥界の地方官神だが、
時代と共に、一家の命や財産を守る他、雨乞い、豊饒、招福、など自然や土地、
地下世界まで、任務を拡大解釈されていった。
城隍は冥界の司法と警備も司る神で、省、府、市などの等級に別れた
官吏制度で、その土地に縁のある徳の高い人が死後、任命されるという。
清の時代までは地方官が着任する際、赴任先の城隍廟に着任の報告を
する習慣があった。
月下老人(げっかろうじん)
縁結びの神様。唐の時代貞観二年に出現したという伝説がある。その姿は
布袋を下げた白髪、白髭の老人で月明かりのもと、本を読んでいたという。
袋の中には「運命の赤い糸」が入っていて、老人が呼んでいた本は結婚相手の
名前が記された姻縁簿だという。 将来の結婚相手はこの帳簿に記され、それぞれ赤い糸で結ばれているという
伝説の由来となった神。
九天応元雷声普化天尊(きゅうてんおうげんらいせいふかてんそん)
全ての雷神の中の最高神。別名雷帝。三清境の玉清境にある雷城に住み、
生死や禍福など全ての権限を掌握していると言われる三清に次ぐ高位の神。
霊符に雷、や雷令と書いてあれば雷帝の符と言える。 勧善懲悪の神で、雷に打たれて死ぬのは雷帝やその部下の天罰と言われて
いる。
太公望(たいこうぼう)
呂尚、別名太公望。「封神演義」の太公望の事である。 本名を姜牙という殷の時代の兵法の達人。
破邪系の霊符で「姜太公」と書かれているのは太公望こと呂尚に対して願いを
掛けている霊符。 兵法の達人ゆえ、破邪系の霊符に多くみられる。
|